外猫えみちゃんの話

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 たびたびこのブログに登場する猫。  いつも必ず『外猫』と名前の前につけられるえみちゃん。  今日は、このえみちゃんについてお話しよう。


何年か前、えみちゃんは子供を引き連れて 痩せて初めて我が家に登場した。
しかし、うちには家の中に4匹も猫がいた。 子猫もかわいそうで何とかごはんをあげたかったが、もうこれ以上猫は飼えない・・・心を鬼にして 泣き叫ぶ猫たちを無視し続けた。
そして、いつか子猫の姿はなくなり えみちゃんもいなくなった。 きっと 餓えで子猫は死んでしまったのだろう。

私たちの記憶がなくなった頃、またもやえみちゃんが登場した。 今度は1人だったが、何と2人の彼がえみちゃんをものにしようといつも家にやってくるのである。 そして喧嘩。
えみちゃんはというと知らん顔で母にすりすりして懐いている。  えみちゃんは今度こそ可愛がってもらおうと 彼らよりも母の方に愛想をふりまいていた。  しかし、そこはやはり動物である。日に日にお腹が大きくなってきた。 またもやえみちゃんはご懐妊したのである。

妊婦になると腹が減る!   前回の事もあって、今度はあまりに可哀そうでごはんをあげた。  『お母さんになるんだからたくさんお食べ』
こうして一応ごはんの心配はせずに出産の日まで過ごすことができたのである。


『もう3日もえみちゃんが来ないわねえ、きっとどこかで赤ちゃんを産んでいるに違いない』
そして、再びえみちゃん登場!!   はいはい、おっぱいをやらないといけないから たくさんお食べ

しかし、待てども待てども 子猫が登場しない・・・普通は 『こんなのができました』と見せに来るのだが・・・おかしいわねえ、ひょっとして、誰かが見つけて子猫を捨てたんじゃないの?    毎日心配していた。   そしてある日、『蔵の中から鳴き声がする
慌てて見に行くが見つけ出せない。声がするのだから どこかにいるはずなのに・・・
必死で探した末、見つけた   棚の高い所に置いてあった段ボールの中に1・2・3・・・確か4〜5匹いたと思う。  う〜ん、やっぱりかわいいわ  我が家で猫が産まれたのはぱちくん、ももさん以来だから10年ぶり?   ぱちくんたちとは違い肉球がピンク色。ずっと見ていても飽きない。  しかし、いったいどこからこの子猫が・・・


えみちゃんは うちではなく別の場所で赤ちゃんを産み、蔵の上に僅かな隙間があるのを見つけ そこから1匹ずつくわえて蔵の中に連れてきたのである。 この中が1番安全と思ったのだろう。  

さあ、これから私たちの子猫の里親探しが始まったのだ。 動物病院やスーパーに写真付きの張り紙をさせてもらい、知り合いには電話をかけまくり 毎日 大忙しで走り回った。
そして、運がいい事に あっという間に全員もらわれていったのである。


えみちゃんははじめは子猫がいないことに不安がある様子だったが、やっぱり猫である。すぐに子猫のいたことも忘れてしまったようであった。 それから、避妊手術をして えみちゃん専用トイレを外に置き、晴れて 『外猫えみちゃん』として ここで生活することになったのである。


まず、えみちゃんは考えた。誰にすりすりすればずっとかわいがってもらえるか。
そして、出した答えが 母になつく  である。 母が花に水をやりに行けば すぐついて行き、畑に行けば 一緒になって走り回り、寒い中 外で作業する時は 必ず母の体の一部に自分の体を擦り付けて温めている(つもり)。  もう、母はメロメロである。 えみちゃんがちょっと見えなければ 『えみがおらん!』と探すのだ。えみちゃんは本当に世渡り上手な猫である。 心の中では、『人間なんてちょろいもんだわ!』とほくそ笑んでいるのかもしれないが・・


こうしてずっと外で生活していたえみちゃんだが、最近、家の中に入りたがるようになった。
『今年の冬はもう外は嫌だわ、何とが家の中で生活したい』  と。 そして、益々母にすりすりを重ねた結果・・・

ある日、用があり 隣へ行った。 すると母が ある方向を指さす。  何? と見ると


          

                  えっ?


          

          えっ?  あんた えみちゃんじゃないの


何とソファーの上にはえみちゃんが専用の汚い座布団をもらってくつろいでいるではないか
はあー、まあまあ  よかったねえ えみちゃん、キミは本当にすごいよ。脱帽!

さらに,えみちゃん専用出入り口も解禁。  


          


勝手口の右下の四角いものが今回えみちゃん専用となった出入り口である。 これは、以前飼っていた猫のために、この家を建てる時に作ったもので 大工さんから えらく笑われたそうだ。 『えっ? 猫の入口?』 と。   一緒にこの家にきた猫たちも天国に行ってしまい、もう ふさいでいたのだ。 それがえみちゃんのために復活。もう1度アップで。


          


今では、朝8:30まで家の中でお休みになり、好きな時に外に出てきているえみちゃん。

自分の幸せは自分でつかむ。猫ながら本当に素晴らしいことである。

これからは、母の良き友達として 穏やかに過ごしてほしいと願っているのである。
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